はてな
- 量子力学で一番良い参考書が知りたい
- どの本を選べば良いのかわからない
こういった悩みにお答えします。
目次
本記事の内容
- 量子力学のおすすめ本2冊
- 【初学者向け】新版 量子論の基礎
- 【中・上級者向け】量子力学Ⅰ・Ⅱ/猪木・川合 著
- まとめ:量子力学は根気強さが大切です
本記事の信頼性
このブログを書いている僕は、現在大学4年の理系大学生です。
僕は、大学で電気系に所属していますが院試のために量子力学について学ばなければいけませんでした。
そこで、僕は10冊以上の量子力学の参考書を比べて厳選しました。
量子力学の知識が全くゼロの僕でも理解し、解けるようになったおすすめ本を2冊ご紹介します。
量子力学のおすすめ本2冊
- 【初学者向け】新版 量子論の基礎/清水明 著
- 【中・上級者向け】量子力学Ⅰ・Ⅱ/猪木・川合 著
上記の通り。
それぞれ、紹介していきます。
【初学者向け】新版 量子論の基礎
量子力学の参考書は、ホントに難しい参考書が多いです。
僕のような、
- 量子力学の知識ゼロ
- 数学苦手
こういった人にも合っている参考書ってなかなかありません。
そんな中見つけたのが、この新版 量子論の基礎です。
この参考書のおすすめポイントとしては、
- 学習者のレベル別に構成されている
- 付録に量子力学で使う数学の行列や複素数についてまとめられている
- 量子力学を体系的に学べる
こういったポイントがあります。
一つずつ解説していきます。
学習者のレベル別に構成されている。
この新版 量子論の基礎では、学習者のレベルや学年別にマークが付けられており、
- 初学者にとっても難しい内容は読み飛ばせる
- 中・上級者にとっても簡単な内容は読み飛ばせる
こういった利点があります。
そのレベルの分け方としては
- 何もなし 初学者向け
- ♠︎ 物理学科の学部2年生後期から4年生向け
- ♠︎♠︎ それ以上向け
こういった分け方がされています。
この初学者向けのところは、前提知識がほとんどない状態でも取り組むことができるので独学でも対応することができます。
ですから、最初は、初学者向けのところだけを読み込み、徐々にレベルを上げていくことで、量子力学の知識も深まっていきます。
もし、物理系専攻の院試を受けるのであれば♠︎の部分まで読むことをおすすめします。
正直、♠︎♠︎のところは、量子力学のプロが読んでも難しいような内容ですので読み飛ばしてもらって大丈夫です。
付録に数学の知識がまとめられている
この新版 量子論の基礎のめちゃくちゃ良いところは、付録が最高なことです。
何が最高かというと
量子力学で使う数学の内容だけが網羅されている
というところです。
普通の量子力学の参考書を読むときは、前提知識として数学の行列や複素数について知っておかなければいけません。
ですから、その知識が曖昧な人は、量子力学の参考書+行列や複素数の本を同時に見ていかなければいけません。
これってすごくめんどくさいんですよね。
①量子力学の本でつまづく
②数学の本に戻って確認する
①と②の繰り返し。
このいちいち量子力学でつまづいたら数学の本に戻らなければいけないのが時間がかかりますし、理解度も低くなってしまいます。
その点、新版 量子論の基礎では、前提の数学知識を付録としてまとめられているのでこれ一冊で解決できてしまいます。
また、本書の中で行列や複素数について出てきたら、付録のどこを見れば良いかが示されているので無駄な時間を使う必要がありません。
量子力学を体系的に学べる
初学者向けの量子力学の本は、新版 量子論の基礎以外にも下記のような参考書があります。
しかし、この2つの参考書は大学の単位をとるためには、とてもおすすめな本なのですが、院試や難し目のテスト対策にはあまり役に立ちません。
その点、新版 量子論の基礎は、量子力学の基礎となる量子論の最も基本的な事柄を一般的な記述で書かれています。
そのため、院試や難し目のテスト対策のために少し難易度の高い参考書にレベルを上げたとしても理解できるように構成されています。
ですから、最低限単位をとるために量子力学を学びたいという人は上のような参考書でも良いと思います。
しかし、院試や研究での前提知識や難し目のテスト対策のためには、新版 量子論の基礎がおすすめです。
【中・上級者向け】量子力学Ⅰ・Ⅱ/猪木・川合 著
この参考書は、量子力学を学ぶ上では必読の参考書と言っても過言ではありません。
それくらい量子力学の参考書では有名な本ですね。
ただ、難易度として割と高めですので初学者は新版 量子論の基礎をやってから本書をやるようにしてください。
高校物理でいう
- 物理のエッセンスが新版量子論の基礎/清水
- 名門の森が量子力学Ⅰ・Ⅱ/猪木・川合
といった感じですね。
この参考書のおすすめポイントは、2つあります。
- 多くの演習問題
- 院試やテストで頻出の良問が多い
上記の通り。
一つずつ紹介していきます。
多くの演習問題
この猪木・川合の量子力学は、参考書というよりも問題集に近いかもしれません。
それくらい、多くの問題演習で構成されています。
また、解説も大きな飛躍はなく割と丁寧な解説がされています。
ただ、やはり問題自体の難易度が高めなので、新版 量子論の基礎などで前提知識を入れておかないと挫折してしまいます。
とはいえ、この演習問題を全て解けるようになれば、院試で解けないような問題はないですね。
院試やテストで頻出の良問が多い
僕は、大学院入試の量子系の分野に行きたいと思っているので、様々な大学の量子力学の過去問を研究してきました。
その院試の過去問と参考書を見比べてみると、この猪木・川合の量子力学に乗っている問題と同じような問題が頻出されていることに気づきます。
もちろん、そもそもの問題数が多いので、ほとんどの問題を網羅できているということもあるとは思いますが、院試で量子力学を使うならこの本は必読です。
それくらい良問が揃っています。
できれば、例題、問題、章末問題全てを3回以上解くことをおすすめします。
また、受ける大学院によっては量子力学Ⅰまでの範囲しか使わないことがあります。
その辺は自分の受ける大学院の過去問や要項を確認することをおすすめします。
まとめ:量子力学は根気強さが大切です
量子力学は実際に目に見えることを扱っていないため概要を理解するのがめちゃくちゃ難しいです。
ですから、何回か挫折しそうになることはあると思います。
それでも、根気強く諦めずに続けているとあるとき、スッと頭の中に入っていくことがわかります。
量子力学は、難しいですが問題のパターンはそれほど多くないので、この2冊の参考書でほぼ全ての問題に対応できます。
あなたの、量子力学の世界への船出の後押しに少しでも役に立てたら幸いです。
今回は以上になります。
ありがとうございました。